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この記事では看護師の退職金の話をしていくのですが、看護師の皆様はまず自分が退職金をもらえるのかを把握していますか?
実は退職金はすべての勤務している人に払わなくてはいけないものではなく、病院ごとで退職金の有無を決めることができます。
さらに、「~年以上の勤務が条件」などの細かな条件や退職金の支払われ方など、退職金に関しては確認するべきことが多いです。
不安に感じた方は、この下で詳しく計算方法なども解説しているので、是非参考にしてみてください!
目次
退職金とは
ここではまず、退職金って?という疑問を解消していきたいと思います。
ですが多くの人は「退職金ぐらい知ってるよ!」と思うかもしれません。
なので今回は、退職金の支払われ方について3っつのパターンを紹介します。
退職一時金制度
退職一時金制度とは、退職する際に会社から退職金を受け取ることができる制度になります。
この制度は定年のみに適応されるものではなく、自己都合退職や会社都合退社などでも支払われます。
前払い制度
退職金としてお金を受け取るのではなく、文字通り日々の給料などで前払いされます。
予め定められた金額が、給料やボーナスなどで分割して支払われます。
企業年金制度
退職金としてお金をもらえるのではなく、退職後に年金という形でお金を受け取ることができる制度になります。
退職金が支払われる条件
退職金がもらえる条件をご存知でしょうか。
どこの業界でも退職金がもらえるまでの最低勤務条件などが存在しますが、例外なく看護師の仕事も最低の勤務期間が存在します。
なのでここでは、連続勤務年数ごとの退職金の解説をしていきたいと思います。
ここでは目安の金額を紹介しますが、下で詳しい計算方法なども例をつけて紹介していますので、今の自分の退職金が知りたいという方はそちらをご覧ください。
3年未満での退職金
多くの病院またはクリニックでは、連続勤務が3年未満での退職金の支払いがない場合が多いです。
つまり、2年目などで退職や転職をした場合、退職金はもらえないということですね。
3年目での退職金
多くの病院やクリニックではこの3年目というのを基準にして退職金の制度が適応される場合が多いです。
しかし3年目での退職金の相場としては1ヶ月分が目安のようです。
具体的な金額としては20~30万円になります。
退職金はその勤務先での貢献度や活躍度なども考慮して支払われます。
なので比較的短い期間で退職した人は活躍度合い的にも少ない退職金しか支払われないようです。
5年目での退職金
相場としては30~50万円となります。給料にして1~2ヶ月分の金額になりますね。
生活費にして約2~3ヶ月分になります。
このぐらいのお金が貰えれば、転職する際も少し安心できるの金額ではないでしょうか。
10年目での退職金
ここまで続けてからもらえる退職金は今までよりも遥かに多く、200~300万円というのが相場になります。
なぜここまでもらえるのかというと、貢献度や活躍度の問題です。
3年目や5年目とは違い、確かな実績や仕事ぶりが評価され、このように多めの金額が貰える場合が多いようです。
ですが10年目というと、新卒で入社したとしても30代前半になります。
この年齢になると、結婚などを理由に退社する方も多いと思います。
子供の学費や、家族が増えることによる生活費の増加などでよりお金がかかることが予想されるので十分な金額とは言えないかもしれません。
ですが、さらなる資格の獲得やより良い職場への転職などを考えている場合には1年弱の生活費と考えると十分な金額です。
20年目での退職金
ここまで長い間勤務した後に退職するとなると相当な金額になります。
相場としては500~600万円となります。
ですが20年勤務したあとと考えると、年齢にして40代前半になっていると思います。
結婚などをしていて、仕事をやめても生活に困ることがない場合は問題がありませんが、この年齢からの転職となると雇ってもらえる職場も限られてきます。
さらにこの年齢での退職となると、自己都合退職の場合が多いと思います。
特別な理由がない退職の場合、退職金が大きく減額される場合があります。
なのでこの年齢の退職となると相場通りには退職金がもらえない可能性があるということを気をつけてください。
定年での退職金
公務員看護師の場合、相場としては2,000万円前後となります。
今までの金額と比べるととても高い金額ですよね。
これにもちゃんとした理由がありまして、公務員看護師が45年勤務した場合の勤続年数別支給率は59.28になります。
この59.28というのは59.28ヶ月分の給料を退職金としてあげるよということです。
つまり月給35万円だった場合、35万 × 59.28 = 2074.8となり、退職金は2074万円以上ということになります。
自己都合退職と会社都合退職の違い
先程からちらほら話に出てきた自己都合退職と会社都合退社の說明をしていきます。
自己都合退職は労働者が転職や結婚、妊娠、出産、家庭の都合により退職することです。
出産や妊娠での休みは産休や育休となるので、退社とは別の話です。
会社都合退職は会社の営業不振などによるリストラや一方的に退職を命じられ、労働契約を解除させられたりすることです。
これらの違いは主に退職金になります。
自己都合退職の場合、文字通り労働者側の都合により退社するため退職金が減額されます。
会社都合退職は会社の都合により労働者が職を失うので、退職金に関しては優遇されます。
例えば失業給付金を早く受け取れることや、給付日数が長いことなどが優遇される点になります。
退職金の詳しい計算方法
ここでは退職金の詳しい計算方法を解説していきます。
先程說明したのはあくまで相場であり、会社によって退職金の計算方法が違います。
なのでここでは基本的な退職金の計算方法を4っつ見ていこうと思います。
基本給料 × 勤務年数
例えば5年間の勤務だったとします。
その場合の計算方法は18万 × 2年勤務 + 22万 × 3年勤務 = 36 + 66 = 102万円が退職金となります。
このように、その給料で働いた年数が蓄積していき、最後にその合計がもらえるというパターンになります。
この場合、仕事ぶりなどは評価の対象にならず単純に働いた期間が長ければ長いほどもらえる退職金が多くなります。
毎月の基本給料 × 勤続年数 × (貢献度や功績)
先程同様、例えば5年間の勤務だった場合、
(18万 × 2年勤務 + 22万 × 3年勤務) × 貢献度や功績 = (36 + 66) × 0.8 = 約81万円 が退職金になります。
この場合、あまり会社によく思われていなかったため、退職金にマイナスの掛け算がされています。
このパターンの場合、より多く退職金をもらうためには円満退職である必要があります。
退職する際にも、仕事の引き継ぎなどを徹底しお互い不満の無いよう心がける必要があります。
毎年固定の金額×勤続の年数
ここでも5年勤務で考えます。
この場合の退職金は 固定金額20万 × 勤務年数5年 = 100万円となります。
この固定金額は活躍度などで変わることはなく、あくまで会社ごとに定めた値になります。
勤続年数での固定の退職金
このパターンは月々の給料などは関係なく、やめたタイミングによって一定の退職金が支払われるものになります。
例えば、連続勤務年数が3年目の人には貢献度や月々の給料に関係なく30万円の退職金を支払うということになります。
この金額は努力でどうにかなるものではないため、気になる人はしっかり確認してから退職するようにしましょう。
注意点
会社ごとの勤続年数の定義も事前に確認しましょう。
この定義は法律などで決まっているものではなく、「〇〇日以上の出勤」や「入社年度の〇〇日を基準とする」など会社ごとに違います。
この日付が足りていない場合、もちろん連続勤務にはならないため、退職金の金額が変わったり場合によってはもらえないこともあります。
退職金のある病院
ここでは勤務場所での退職金の支払われる場所を説明していきたいと思います。
ここまでの解説でも何度か出てきましたが、まず病院にごとに退職金の有無は異なります。
どこの病院でも一定期間働けば退職金が発生するというものではありませんので、ご注意ください。
退職金が多い病院の特徴
退職金が存在しており、金額も多い職場は以下のような場所になります。
- 国公立などの大きな病院
- 地域や自治体などが運営している公立の病院
- 利用金額の高い老人ホーム
- 美容系のクリニック
などが挙げられます。
これらの病院の特徴としては、利用している人が多いことや施術や治療費が高いということになります。
看護師に高いスキルや忙しい仕事を任せることが多いため、その分給料も上がり退職金も増えるということですね。
さらに最近では仕事のきつさや忙しさから看護師を目指す人が減り、全国的に看護師不足の傾向にあります。
そのため、大きな病院でなくとも良い待遇で雇ってもらえることも多いようです。
病院の退職金の現状
ここでは実際退職金が、どのくらいの割合で払われているのかを厚生労働省のデータを元に見ていきます。
平成25年度版厚生労働省退職金給付の実態
平成30年度版厚生労働省退職金給付の実態
引用"就労条件総合調査|厚生労働省"
この25年と30年の退職金給付割合の「医療・福祉」の部分を見るとなんと50.1%から87.3%に増えていることがわかります。
つまり今の看護師の退職金事情は随分と改善している事がわかりますね。
なので退職金がないほうが珍しいのが現状です。
ですが、退職金の給付のされ方も様々なため、もっと「退職金が払われる職場がいい!」など、さらにキャリアアップされたい方は転職などをすることをオススメします。
退職金がある場所で働くには
ここまで說明してきたように人によって退職金の有無や退職金の金額差があることがわかりました。
もし退職金がない場所で働いている方は転職を考えるのではないでしょうか。
でも転職した先がまた退職金のない場所だった場合、さらに転職をしなくてはいけなくなります。
そのためにもしっかり下調べをする必要があります。
下調べをする方法
看護rooを使う
看護rooは年間2万人以上が利用する看護師転職専門サイトになります。
このサイトの特徴は、利用者満足度が96%超とずば抜けて高いところです。
その理由としては履歴書のサポートや面接対策、病院の内部情報の提供など、手厚すぎるほどの就活のサポートにあります。
さらに運営会社が東証一部に上場していることや問題のある病院は求人リストから除外していることなどが安心して転職できる理由にもなります。
もちろん、退職金の有無なども知ることができるため、現在の職場に悩んでいる人にはおすすめのサイトになります。
マイナビ看護師で調べる
大手転職サイトであるマイナビの看護師専門転職サイトになります。
3年連続で業界最高認知度を誇っており、大手ということもあり求人数も多いです。
さらには看護師のためのセミナーなども開催しており、休日での相談会や出張の相談会も行っています。
現在の職場に不安などがある場合、この相談会などを利用して一度相談してみるのもいいかもしれませんね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ここまで、退職金の計算方法や支払われ方などを說明してきました。
退職金の有無で転職するさいの余裕や、生活の余裕ができると思います。
それによりより良いキャリアにつなげることやより良い生活ができるようになります。
退職金がないことに気がついた方は、気になるようであれば転職することをオススメします。