転職サイトも転職エージェントも同じと思っている人は多いです。
しかし、この2つのサービス内容は大きく異なるので、しっかり違いを理解したうえで登録すべきと言えるでしょう。
そこでこの記事では、転職サイトと転職エージェントのサービス内容の違いに加え、この2つのメリット・デメリットや活用方法などについても解説します。
転職サイトと転職エージェントの違いって？
転職サイトと転職エージェントのサービス内容は大きく異なります。
転職サイトはサイトに掲載されている求人を自分でチェックして、応募も自分で行いますが、転職エージェントはキャリアコンサルタントと相談して自分に合った求人を紹介してもらい、その求人に応募します。
転職エージェントのキャリアコンサルタントによるサポートが無いサービスが転職サイトと思っておくと良いでしょう。
このように転職サイトと転職エージェントのサービス内容には大きく違いがあります。
転職サイトの方が転職活動をスムーズに進められる人もいれば、転職エージェントの方がスムーズに進む人もいるので、どちらを利用するかはその人の性格や転職する条件に応じて使い分けるべきでしょう。
転職サイトのメリット・デメリット
まず、転職サイトのメリット・デメリットからチェックしていきましょう。
転職サイトのメリット
自分のペースで転職活動ができる
転職サイトに一度登録をすれば、あとは自分の好きなペースで転職活動を進められます。
そのため、サイトに登録してすぐに転職活動を始めなくても問題ありません。
それとは逆に、すぐに転職したい場合も気になった求人にすぐに応募することができます。
また、求人の数は時期によって変動します。
そのため、登録した時期に希望する条件の求人が少なかった場合、求人の数が増える時期まで転職を待つことが可能です。
学歴や経歴に関係なく様々な求人にチャレンジできる
転職エージェントを使うと、年収やスキルに応じた求人を紹介されるため、今のスキルでは到底無理と言われるような求人に応募することができません。
しかし、転職サイトであれば無理と言われてしまうような企業へも自由に応募することができます。
そのため、転職エージェントでは無理と言われた企業から奇跡的に採用してもらえる可能性も0ではありません。
転職サイトのデメリット
自力で転職活動を進めなければいけない
転職サイトは転職エージェントとは異なり、転職に関するサポートが一切ありません。
そのため、応募書類の作成作業も面接対策も自力で行う必要があります。
特に人気の高い企業への転職を希望している場合、積極的に情報収集・対策をしたうえで転職活動に臨まないと面接に通りません。
やはり一人だと集められる情報の量にも限界があるでしょう。
転職サイトはお金を払えばどんな企業でも求人を掲載することができます。
そのため、ブラック企業であるかどうかも自分で見極めなければいけません。
企業の見極めに失敗してブラック企業へ入社してしまうことも多いです。
求人を絞るのが大変
転職サイトにはかなりの数の求人が掲載されています。
特に大手の転職サイトの場合、自分が希望する条件で検索をかけてかなり求人の数を絞ったつもりでいても膨大な量の求人が検索に引っかかります。
そのため、自分が希望する条件の求人の中でも好待遇な求人を見落としてしまう可能性が高いです。
それに、比較対象が多すぎると転職するうえで意識していたポイントを見失いがちとなってしまいます。
大幅な年収アップはあまり期待できない
転職サイトを使って転職活動をする場合、転職時の給与交渉も自力で行わなければいけません。
やはりこれから採用してもらう企業を相手にお金の交渉をするのは気が引けてしまうでしょう。
大幅な年収アップを期待して高い金額を提示したことが原因で採用してもらえない可能性も0ではありません。
そのため、自力で転職活動をした場合、無難な金額を提示することで大幅に年収を上げることができない人が多いです。
面接に落ちた理由がわからない
転職サイトから面接を応募して、面接に落ちてしまった場合、企業へ面接に落ちた理由を問い合わせても教えてもらえない場合が多いです。
面接に落ちた理由を知ることができないと失敗から学ぶことができず、次の会社の面接でも同じ失敗を繰り返してしまう可能性があります。
転職エージェントのメリット・デメリット
それでは、転職エージェントのメリット・デメリットもチェックしておきましょう。
転職エージェントのメリット
転職に関してキャリアコンサルタントに相談できる
転職に関する相談はあまり周りの人に気軽にできるものではありません。
特に会社の同僚など自分が働いている会社に関係がある人相手だと、仕事に関して気軽に話せる仲ではあっても、その人を経由して転職をすることが社内に知られてしまうと人間関係に影響が出てしまうことがあります。
そのため、転職に関する相談相手がいなくて困っている人も多いです。
転職エージェントに在籍するキャリアコンサルタントなら、転職に関する相談に乗るのが仕事なので、気軽に相談できるでしょう。
守秘義務があるので、万が一キャリアコンサルタントに転職の相談をして外部にその情報が漏れる心配もありません。
また、転職エージェントの場合キャリアコンサルタントと直接会って話し合いながら転職活動を進めます。
そのため、応募書類の添削や面接練習に対応してもらうことも可能です。
特に転職経験が無い人や大手企業への転職を希望している人の場合、応募書類や面接に関して不安を感じている人も多いでしょう。
転職エージェントならそんな不安も解消したうえで転職活動に臨めます。
採用までのスケジュール調整をキャリアコンサルタントに任せられる
転職エージェントの場合、キャリアコンサルタントが企業とスケジュール調整をしてくれます。
仕事をしながら転職活動をしていると、面接先の企業の営業時間内にスケジュール調整の電話をかけるのはなかなか難しいでしょう。
転職エージェントなら、面接日や入職日などのスケジュール調整をキャリアコンサルタントに丸投げでき、転職活動の手間を減らせます。
給与交渉を代行してもらえる
先ほど解説したように企業を相手にお金の交渉をするのは勇気が要ります。
そこで転職エージェントを利用すれば、キャリアコンサルタントが給与交渉を代行してくれます。
提示する給与に関してはキャリアコンサルタントと事前に話し合ったうえで金額を提示することとなるので、給与交渉の際に思っているより年収が低くなってしまう可能性が低いです。
企業に関する情報を教えてもらえる
インターネットで検索して出てくる企業に関する口コミの中には、一切企業に関わりが無い人が書いているものも多いです。
インターネット上の評判が良くて入社してみたら実際はブラック企業だったというケースも多数存在しており、インターネット上の情報を100％信用するのは危険と言えるでしょう。
転職エージェントに在籍しているキャリアコンサルタントは実際に企業に赴いて話を聞いていたり、情報収集を入念に行っていたりするので、企業の経営理念や社風、職場の雰囲気などといった企業の実際の情報を教えてもらえるので、安心して転職できます。
転職エージェントのデメリット
学歴や経験で紹介してもらえる企業のレベルが決まってしまう
転職エージェントを使って転職活動をする場合、キャリアコンサルタントから紹介してもらった求人を見て、その中から応募する求人を決めることになります。
キャリアコンサルタントは確実に転職を成功させるために、スキルや経験、学歴に見合った求人しか紹介してくれないことが多いです。
そのため、ハイクラス求人に挑戦してみたいと思っていても、キャリアコンサルタントに無理と判断されれば応募することができません。
エージェントの質にムラがある
転職エージェントで働くキャリアコンサルタント全員が提案力のある優秀な人とは限りません。
キャリアコンサルタントの中にはあまり良い求人を提案できなかったり、的外れな提案をしてきて希望する条件の求人を紹介してくれなかったりする人もいます。
運が悪ければこのようなキャリアコンサルタントに当たって、不利な条件で転職をすることになってしまう可能性も0ではありません。
地方に住んでいるとサービスそのものが利用できない
転職エージェントが拠点を展開しているのは大都市圏です。
規模が大きい転職エージェントだと地方都市に展開していることもありますが、そのような転職エージェントサービスは限られています。
そのため、地方に住んでいるとキャリアコンサルタントとの面談ができず、登録してもサービスを活用できない人が多いです。
転職時期を急かされることが多い
基本的に転職エージェントはすぐに転職をしたい人が利用するサービスです。
そのため、転職時期がかなり先だと、キャリアコンサルタントから転職を急かされてしまう可能性があります。
キャリアコンサルタントの給与形態は出来高制であることが多いです。
そのため、転職先を紹介できた人数が給与に大きく反映されます。
このような理由から、とにかく転職してほしいと思って、希望する条件とは大きく異なる条件の職場への転職を急かされることも多いです。
転職サイト・エージェントの両方に登録するのがおすすめ
転職サイト・エージェントのメリット・デメリットを見てみましたが、このようにこの2つのサービスに関してはデメリットをメリットで補い合える関係性と言えるでしょう。
したがって、転職することを考えている場合、転職サイトと転職エージェントの両方に登録するのがおすすめです。
ただ、登録するサービスの数が多すぎると頻繁に電話がかかってきて鬱陶しいことから、しっかりと自分が興味を持っている求人へ応募するにあたって有利に転職活動を進められるような転職サイト・エージェントを吟味し、多くても3～4つ程度に絞ったうえで登録しましょう。